VRゴーグルOculus Questを購入して以降、毎日楽しんでいるのが、瞑想・メディテーションをテーマにした「TRIPP」です。個人の感想でしかないレビューです。

TRIPPとは
TRIPPはVR空間でメディテーションを行えるアプリです。
Oculus Questには無料のデモ版が入っているほか、スマホアプリもあります。スマホとOculus Questをリンクすることで、メディテーションの履歴を確認できます。また、MeditationのFocusの最後のシーンで表示される写真を、ストックフォトから自分の手持ちの画像に入れ替えられます。これはやった方が良いです。
価格
私の購入時点では(2020/8/8)、Oculus Questストア内にてLifetime Purchaseとして1,990円で買い切り購入できました。
その他、期間限定キャンペーンとして、$4.99/月、もしくは$15.99/年のプランも用意されています。
メインコンテンツ:Meditation

鮮やかな色彩の非現実的な空間と心地よいシンセサウンドと共に瞑想します。現実に近い風景から色彩が寄せては返すような抽象的な情景まで、過去のコンテンツと共通のモチーフが出てくる日もありつつも、少しずつ変化があります。
私はこの空間が大好きではあるものの、他の人のレビューにも書いてありましたが、Cheesyではあります。そもそも退屈という人もいるかもしれません。人を選びます。購入する前に、無料版で試してみてください。
私は、まず、ぐる〜っと周囲を見渡して楽しみます。これぞVR。
うちでは猫を飼っているのでできませんが、イヤホンをOculus Questに挿して、さらにお香を焚いたりして雰囲気を出していけば、より没入感を楽しめるはずです。
ガイドナレーションは英語のみ(今後は多言語対応も予定しているらしい)。最初は音声ありでプレイしましたが、私は音声が流れていると気が散るので、今はオフにして楽しんでいます。
初期状態ではメディテーション前後にどれだけ気分が変わったかのアンケートが出てくるのですが、これも設定でオフにできます。
アクティブに旅する「Focus」
- 約8分
- 3つのシーンで構成されている
短めのコースです。水辺風の映像で深呼吸をしつつ、ミニゲームを経て、最後は俯瞰ビューで深呼吸をして終わります。3つのシーンを通して、テーマ性があります。何となく元ネタのアーティストはコレかな、と思う日もあります。
ミニゲームは、障害物の中でコインを取っていくゲームと、三目並べ的な「3つ揃えて消す」ゲームが出てきました。ゲームと言っても簡単なものなのですが、集中していく(余計なことを受け流す)ためにはちょうどいいと感じます。
ただ、最後の俯瞰ビューで画面に映される写真があからさまにストックフォトなので、興醒めします。こういう写真素材、あるよねー、といいたくなるような写真です。有料版を購入した上でスマホ版アプリと連携すると、自分のスマホの写真をアップロードできるようになりますので、ぜひ入れ替えることをお勧めします。
まったり佇む「Calm」
- 10〜30分
- 3つのシーンで構成されている

Focusはプレイ時間が固定されていますが、Calmは「短め・中間・長め」から好きな時間を選べます。ある風景から、その上空、そして宇宙風の映像という流れで構成されています。Calmはコースを通じて、こちらも日替わりで異なるパターンの深呼吸ガイドが入っています。

Calmは長時間プレイしたくなります。一日に数回プレイした日もあれば、特に悲しくもないのに涙がボロボロ出てくる日もありました。私の場合は、短いコースだと「あとちょっとでいけそうだったのに」って言うところで終わります。
なんと言っていいのか…意識を手放すと言うか、雑念を手放して一瞬「無」と言うかその空間を感じられている時が「いけてる」時です。最初のうちはザワザワしていて、瞑想を始めると、どんどん自分の雑念を感じて「ああもう煩悩・妄想って感じ」を自覚するのですが。普段は無意識下にある、自分が認めたくない自分のすがた・かたちを自覚するんですよね。そういうのを認めつくさないと辿り着けない精神状態があります。ゲームなしでもできるのですが、非日常的なVR空間と音楽の手助けで、そこに圧倒的に辿り着きやすくなっていると感じます。
もちろん他の人は、まったく異なる体験をしているかもしれませんが、私の場合はだいたいこういう感じです。
深呼吸のガイドが日によって変わるのですが、私には長すぎるガイドが時折あります。呼吸も含めて自分の好きなようにやりたいなと思うので、ナレーションと同様、オフにできればいいなと思っています。
360ビデオのMeditate & Escape

世界各地の滝や海など、自然の映像を360度映像で楽しめるコンテンツです。Meditateが音楽あり、Escapeが音楽なしかな??あまり違いが分かりません。特にナレーションやガイドはないので、それらの映像を流しながら、自分でリラックスしていくモードです。
VRゴーグルを使ってみて初めて感じましたが、360映像だけだと体験としてちょっと物足りないです。3D映像のように立体視できるわけではないので、平べったい映像で身体の周りを囲まれているような雰囲気があります。逆に、360度ではなくても、立体視ができる映像であれば結構な没入感を感じられます。
インタビューコンテンツ中心のLearn

「Learn」の名の通り、メディテーションに関するありがたいお話を360映像で見聞きできるコンテンツです。全て英語なのでリスニングの練習にもちょうどよいのではないでしょうか。
まだ「Mindfulness Training」1つしか観ていないのですが、後ろを振り向くとレッスン生たちがずらっと座っており、最前列でメディテーションのレッスンを受けているような気持ちになれました。笑
さらなる高みを目指すAscend

360映像のAncient Fireを除き、3D映像コンテンツです。
私はConscious Existenceが超お気に入りで、何度も再生しています。いかにも「これが3Dです!!」っていう感じの映像で、演出が派手なのに酔わない素敵な3D映像。再生しすぎてナレーションを覚えてしまいました。これはストリーミング再生映像なので、通信状況によってか、ちょっと画質が落ちることがあるのが残念です。もっとこういう感じの3D映像を楽しみたいのですが、どこを探せば見つかるのでしょうか。
TRIPPに収録されている映像とはだいぶ異なりますが(TRIPPの方はもっとキュート)、こんな雰囲気の映像です↓
Machine Elfはひたすらサイケな3Dモデルがうにょうにょしているのを眺めるコンテンツです。ちょっと酔うかも。Youtubeにもありました。
Visitationsは、他の映像コンテンツとは少し異なっていて、ただ見るだけではなく、自分でいくつかの川っぽい映像→海っぽい映像→網目みたいな映像を好きな時間で組み合わせて視聴できます。
川っぽい映像は(やっぱり少し異なりますが)Youtubeにありました。
ナレーションもオンオフ可能です。個人的に苦手な声質なのでオフにしています。声質というか、「コンデンサーマイクで、口に近い場所で録音した声」全般が苦手なんですよね…ポップスも聴けない曲が多くあります。リアルでも、特定の声で「聞こえすぎる」と、とてもストレスを受けたもので、授業中は大変でした。
話が脱線しましたが、このVisitationsの網目みたいな映像もかなり気に入っています。光の点滅による眼球マッサージ、脳がデフラグされていくような感じがして心地よいです。しかもVisitationsは、寝転がっても映像が目の前に来るように調整されるので、好きな体勢で観賞できます。
TRIPPした感想
TRIPPをプレイしたあとは、頭の中や気分がスッキリします。さらに、音楽を作ったり、絵を描いたりしたくなるような創作意欲が湧きます。残念ながら仕事欲は沸かないようですが。笑
残念な点としては、これはTRIPPだけではなくQuestのゲーム全般に言えることですが、たまにバグります。映像が止まったり、画面がブラックアウトしたまま進まないことが何度かありました。また、ローディングもそこそこ時間がかかります。
そして、シーンの展開や、曲を覚えてしまうのも、メディテーションとしてはちょっとマイナスです。どうしても「予測」してしまったり、過去のアレンジとどこが異なるのかを分析する方に意識が向いてしまうので…。
Oculus Questを購入した当初は「ゴーグルなら寝ながら色々できるかな」と思っていましたが、意外と寝転がりながらできるコンテンツは少ないです。ゲーム内では、現実と同様の天地が設定されるので寝転がると主要なコンテンツが視界に入らなかったり、全身を使わないとプレイできないゲームが多いです。しかも明るい場所じゃないとうまくトラッキングできなかったりもします。そんな中で、TRIPPは、狭い部屋でも座ったままでも楽しめる希少なコンテンツです。
しかも、VRゲームの中ではかなり酔いにくいです。もともと相当体調が悪い時は、Focusのミニゲーム直後の万華鏡の中を進むような映像で酔ってしまうこともありますが、それ以外は酔わずに快適に遊べています。酔いそうになったら、前方のやや下方を見つめると回避できます。ゲームへのレビューでの返答では、今後、Visitations以外のコンテンツでも寝転がって楽しめるリクライニングモードを搭載予とのことで、嬉しいですね。
TRIPPのVRは、日によって異なるものの、かなりポリゴンっぽさを感じることがあります。決して精巧な表現ではないです。でも、VR体験としては、これぐらいポリゴン風な方が快適かもしれません。表現がリアルであればあるほど、現実との違いを違和感として受け取ってしまうからです。平面のアニメーションだとそういうのは全く感じないのですが、VRゴーグルをつけて観ると、感じ方の基準が変わるようです。
もう少しリアルな3D造形のゲームもプレイしてみましたが、例えば、物体の大きさの比率の違い、水の濁りかたや屈折が気になったり、ヤシの木が揺れているのに空の雲がピクリとも動かないのが気になったり、そもそも生き物はそういう風に生息してませんが?というようなツッコミ箇所が多くありました。別に粗探しをしたいとか文句を言いたいわけではなく、そういう違和感があるとゲームに集中できなくなりますし、快適ではないと感じます。光、影、色の反射や、物体の大きさ、ささいな動き、物音や肌にあたるべき感触(風、熱、振動)が現実と違うのが、どうしても無意識下でも引っかかってしまいます。TRIPPぐらい非現実的な空間だと、その辺りも不思議と気になりません。気になる時もありますが。笑
なんにせよお気に入りのゲームなので、これからも更新し続けてくれることを楽しみにしています。
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